薬剤師の資格を得るためには、国家試験に合格しなければなりません。試験勉強の際に役に立つものといえば、さまざまなテキストです。しかし、テキストと一言でいっても多種多様です。一体どれを選べば良いのかわからない、という人もいるでしょう。
薬剤師試験用のテキストには、教科書タイプのものや問題集タイプのもの、要点集タイプのものなど、さまざまな種類が存在します。これらはそれぞれ、異なる目的のためのものです。
そこで今回は、教科書タイプと問題集タイプそれぞれの目的や使い方、おすすめのテキストについて詳しく解説します。
教科書タイプのテキストの目的と使い方
教科書タイプのテキストの目的は、知識のインプットと補強です。教科書タイプのテキストは基礎的な知識や情報を包括的に提供してくれるため、基本的な理解を深めるのに役立つでしょう。また、全体像が理解できるため、体系的に学ぶのにも適しています。
教科書タイプでおすすめなのは、薬学ゼミナール(薬ゼミ)から出版されているテキストです。一般的に「青本」と呼ばれているこのシリーズは、受験者の9割以上が活用しているといわれている定番中の定番です。掲載内容の試験における出題頻度なども載っているため、試験対策としても使えます。そのほか、薬学教育センターからも多くの参考書が出版されています。
問題集タイプのテキストの目的と使い方
問題集タイプの目的は、理解度の確認や力試しなどです。問題集タイプには、出版社が独自で出題する問題集と、過去に試験で実際に出題された過去問題集の2種類があります。自分がどれくらい勉強の内容を理解できているかを知りたい人は、出版社が独自で出題する問題集がおすすめです。一方、力試しをしたい人や試験の直前対策なら、過去問題集のほうが役に立つでしょう。
問題集もさまざまな出版社から出版されています。先述した薬ゼミの「必須対策問題集」や薬学教育センターの「必須問題集」のほか、大手予備校であるメディセレの「薬剤師国家試験過去問集」、ファーマプロダクトの「コアカリポケット問題集」などです。内容をしっかり比較検討し、自分の勉強状況や目的に適したものを選びましょう。
まとめ
薬剤師国家試験は範囲が幅広く、出題形式も一つではありません。そのため、教科書タイプや問題集タイプのどちらかだけがあれば良い、というわけではなく、いろいろなタイプのテキストを上手に活用することが大切です。
また、どのような範囲から多く出題されているのか、合格するための正答率はどれくらいなのか、といった情報収集もあらかじめしておくと、より効率的に勉強できるでしょう。